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妄想物語 智の恋 凪ぐ その15
観ておきたかった映画の上映が、そろそろ終わりに近づき、レイトショーだけになってしまった

都合のつく日が、1日だけあった
ダメ元で、梨夏ちゃんを誘ってみたら行くと言ってくれた

映画館で待ち合わせをしチケットを渡し
先に座っていてもらい
場内が暗くなってから俺も席についた

真っ直ぐ前を向いて、俺を見ない梨夏ちゃんに「ごめんね」と小さな声で言った

いくら暗い場所でも馴れ馴れしくしないところが
また俺の理想通りだった

ミュージカル映画は面白く、観て良かったと思えた
ちょっとしたラブシーンの時に
梨夏ちゃんを見ると恥ずかしそうに俺をチラッと見てきた

思わず、手を伸ばして彼女の手を握る
びっくりしたように手を引こうとしたが
そのままでいると手の平を上に向けてくれた

ドキドキしてしまった
子供か……と自分で突っ込むが本当だから仕方ない

映画が終わり、明るくなる前に二人で席を立った

「なんか食べに行く?」

「そうね
大野さんは?」

「腹ペコだけど
梨夏ちゃんは夕飯食べてきたんでしょう?」

「うん」

「じゃあ軽く食べようか」

「そうね」

映画館の下の階にカフェがあったので
そこに入り、端の方の席に座る
理子ちゃんが、レジで注文して来てくれると言う
本当に気が利く子だ

ホットドッグとコーヒーとパフェを持ってきた

「私、これ食べたかったんだ」

「そうなんだ」

イチゴがたっぷり乗っているパフェを長いスプーンを使って食べている

「美味しい?」

「うん
あっごめんなさい
食べたかった?」

「ううん
いらないよ」

「気が付かないでごめんなさい」

「良いよ
あんまり食べ物の交換好きじゃないんだ」

「あ……私も
最初からシェアするものなら良いんだけど」

「俺もそうなんだ
同じで良かった
勝手に取って食う人っているじゃん?
やめろよって言っちゃうよ」

「ふふ
私は言えないけど……嫌よね」

「うん
映画良かったね」

「うん
素敵だった
あの二人が」

「そうだね」

「あんな恋愛できたらなって思っちゃった」

「そうだね」

俺とは?
そう言いたかった

話が途切れても大丈夫だった
無理に何か話さなくちゃという気持ちにならなかった

梨夏ちゃんは、今日はポニーテールではなく髪を下ろしている
艶があってきれいな黒髪だった













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Author:satoco
嵐のファンになり13年目ですが、
活動休止を機にファンクラブから離れました
お茶の間ファンではなく、一般人です

大野智さんが活動を始めるまでは、一般人として感じた事を書くことにします

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