2017-01-31(Tue)
目が合ったまま近づいて行かない私を怪訝そうに見ていた智は
どうしたの?と言いながら歩いて来た
「怪我してるの?
どうしたの?」
「これ……包丁で切った」
「なんで?仕事で?」
「家で料理してて」
血の気が引いていくのがわかる
「顔色が青くなったけど
大丈夫?
怪我したの俺なのに」
「血が怖いの」
「そうなんだ
でも大丈夫だよ」
「痛くないの?」
「痛いよ
動かせないんだ」
「いつ切ったの?」
「ん~と
4日前かな」
「メールくれたときは?」
「切ってからメールしたよ
なんで?」
「聞いてたら来れなかったわ」
「なんでよ」
「だから血が怖いのよ」
「そうなんだ
でも大丈夫だから」
「ええ」
彼に背中を押されて歩き
テーブル席に座った
「じゃあどんな風に切ったか知りたくないよね」
「言わないで
ほら震えが止まらなくなってる」
手が小刻みに震えているのを見せた
「ほんとだ
相当怖いんだね」
見るのも怖いのに彼の左手から目が離せなかった


どうしたの?と言いながら歩いて来た
「怪我してるの?
どうしたの?」
「これ……包丁で切った」
「なんで?仕事で?」
「家で料理してて」
血の気が引いていくのがわかる
「顔色が青くなったけど
大丈夫?
怪我したの俺なのに」
「血が怖いの」
「そうなんだ
でも大丈夫だよ」
「痛くないの?」
「痛いよ
動かせないんだ」
「いつ切ったの?」
「ん~と
4日前かな」
「メールくれたときは?」
「切ってからメールしたよ
なんで?」
「聞いてたら来れなかったわ」
「なんでよ」
「だから血が怖いのよ」
「そうなんだ
でも大丈夫だから」
「ええ」
彼に背中を押されて歩き
テーブル席に座った
「じゃあどんな風に切ったか知りたくないよね」
「言わないで
ほら震えが止まらなくなってる」
手が小刻みに震えているのを見せた
「ほんとだ
相当怖いんだね」
見るのも怖いのに彼の左手から目が離せなかった

