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After the rain 勝手にサイドストーリー
君が男と二人でカフェにいるところを見た
窓際の席で楽しそうに笑う君の笑顔が、いつもより素敵に見えたから衝動的にメールを送ってしまった

(今、何してる?どこにいる?)

スマホを見ようともしないで笑っている君を残し、俺は仕事に戻った

メールは既読になっただけで返信が来ない
その夜、二人の部屋に帰ると君は夕飯の支度をしていた

「お帰りなさい」

「なんで、メールに返信しないんだよ」

「気づいたのが夕方だったし、仕事しているのになんで?って思ったから」

「仕事?仕事なのかよ あれ誰?」

「あれって?」

「スタバで男といたのを見たよ」

「え?智、スタバにいたの?」

「いないよ……窓際の席に座ってるのが外から見えたんだ」

「そうだったの……ああ……それであんなメール……」

「誰?」

「仕事相手」

「ほんと?」

「そうよ」

「スタバで何してたの?」

「外回りのあと奢ってくれるって言うから」

「そうなんだ」

「そうよ」

「なんかムカつくんだよね」

「……」

「楽しそうだった……俺より良いんじゃねえの?」

「……」

「黙ってないで、なんか言えよ……あいつに気があるのかよ」

君は答えず、涙を堪えて僕を見つめていた

その顔を見て、そこでやめれば良かったのに追い詰めてしまった

今ならわかる
君が僕の誤解を解こうとしなかった理由を

誤解された事に傷ついたんだよね
自分を信じていない事が、悲しかったんだよね

後悔しても遅かった
君が部屋を出て行って
君の物が、寂しく残された

謝るなんて出来なかった
怒るのは当然だろうと、自分を正当化したんだ

それに、優しくて可愛い君が俺以外の男に笑顔を向けている事に腹が立ったんだ
嫉妬以外の何物でもない

君の言い訳を聞くことが出来たら
こんな別れ方は、しなかっただろう
でも君が何か言ったとしても信じなかったかもしれない

別れてから気づくことって多いよな
なんど新しい恋をしても同じことを繰り返している気がする

毎日一緒に暮らして馴れ合うと、最初の頃の気持ちが薄れて行く

相手を思って、わがままを抑える事が出来ていたはずなのに
少しずつ昔に戻ってしまうんだ

何度も君を泣かせたけれど
君は、謝れない俺を許してくれた
何もなかった様に優しく笑ってくれる君が大事だったはずなのに……

今どこにいるの?
俺がしたことを許してはくれないよね?
誰かと暮らしているの?
俺が降らせた雨は上がって、青い空の下でまた優しく笑っているの?

そんなことをずっと考えているんだ

君に教えてもらった事は多い
俺の自分本位な考え方や思いやりの足りなさを君が気付かせてくれた

優しい気持ちが溢れて君を見つめると
嬉しそうに笑ってくれたよね

ずっとここで、二人で暮らせると思ってた
君が出て行ってしまうことなんて想像したことが無かった
今でも信じられないよ

戻って来てくれないだろうか
また君にいろんな事を教えてもらいたい

もう誰かの傘になって
その人を優しく包んでいるのだろうか

俺は、君に出会ってから知った優しさで
今度は誰かを守れるのだろうか

でも今でも君を思い続けているんだから
新しい恋なんて出来るはずがないんだ

今度こそ俺が君の傘になって
守ってあげたい
忘れられないんだ

いつもよく行く公園のお気に入りのベンチに座った
君とも座った事のあるベンチだった
風が気持ちよく吹いている
青空を見上げて目を閉じた

ふと人の気配を感じて目を開けると
日だまりのような笑顔の君がそこにいた

きっと夢なんだろう
覚めないで欲しいと願いながらずっと君を見ていた





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テーマ : 大野智
ジャンル : アイドル・芸能

夜の影 勝手にサイドストーリー
やっと二人きりになれた
パーティで見つけた素敵な人

駆け引きはいらないから早く俺の胸においでよ
ここまで来て帰るなんて言わせない

さっきから俯いたままの君
ほら顔を上げて俺を見なよ

「怖がることなんて何もないんだよ」

「でもやっぱり……こんなこと初めてだから」

頬を赤くしながら言う君を見て
ますます欲しくなる

「大丈夫だよ」

そう言いながら抱き締めてみる
甘い香りが本能をくすぐる
一回限りの相手なのに、いとおしさを感じて戸惑ってしまう

「恋人がいるの
それなのに私……」

「俺がしつこく誘ったからだよ」

「貴方がとても素敵だからおかしくなっちゃって……」

「俺が悪いんだから」

「でも……」

小さな声で何か言い続ける彼女

見つめると瞳の奥が揺れている

「君を感じたいよ」

そう言うと諦めたように目を閉じた
ずっと奪いたかった唇に俺の唇を重ねると彼女の体が固くなった

そのままキスを続けると崩れるように俺にしがみつく

落とせた

そう確信してからは俺のペースで進める

お互いに他の誰かがいたとしても
この瞬間を大事にしたい
それがたとえ夜の短い隙間でも君を見つけてしまったんだから

抱き合うと意外な事がわかった
恥じらいながらも激しく求めてくる
そんな意外性がたまらない

何度も愛を感じるキスを繰り返される
それが彼女の好きなやり方みたいだ

落としたつもりが、落とされたような気になってきた

まだまだ先が待っている

男って愚かだな
結局負かされてしまうんだから

ギリギリまで待たされて、やっと二人で終えた

まだ俺に触れていて欲しい

でも彼女は、身支度を始めている

「お願いだからもう少しここにいてよ」

そう言う俺を上から見つめて優しく笑う
さっきまでの戸惑った彼女は、そこにはもういない

俺をからかうようにキスを続ける彼女を押さえ付けた

力で負かせても俺の負けの様な気がした

「また会ってくれる?」

「駄目よ」

「どうして?」

「一度だから良かったんじゃない
次はもう無いわ」

「そうか……」

彼女は、身支度を終えると部屋から出て行った






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テーマ : 大野智
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花  勝手にサイドストーリー
「春の匂いってわかる?」

「え?春の匂い?」

「うん
俺……子供の時から春の匂いがあってさ」

「へえ
どんな匂いなの?花の匂い?」

「うん……何て言うか
空気が変わるって言うか」

「甘いの?」

「甘くはないんだけど
そうだなあ
ふわっと こう……
言葉にするのは難しいな」

「私も知りたいな
どんな匂いなのか感じたい」

「そう?
じゃあ春の匂いがしたらすぐに教えるね」

「うん」

一緒に広い公園を歩きながら
彼女の横顔を見ると
俺の大好きな顔をして上を見ている
視線の先をたどると
満開を過ぎた桜が花びらを落として来た

「きれい……」

「そうだね」

そんな事を話した春から季節が変わり
二人の影が長くなったように感じる季節になった

出会いって不思議だ
今まで何度もいろんな人と出会ったけれど
ちょっと違うかなと思う事が大きくなって別れてきた

彼女とも自然に出会い
何となく付き合い始めたわけだけど
同じ事が嬉しかったり悲しかったりしているのに気付いて
もしかしたらずっと一緒にいられる人なのかなと思っていた

「空が高くなったわね」

俺のマンションのベランダで青い空を眺めながら彼女が言った

「そうだね」

「うろこ雲を見ると秋だなって思うの」

「俺も……
秋の空って澄んで見えるよね
雲の位置も高いし」

「うん」

大切な人に思えてくる
俺がずっと一人で思っていた事を言葉に出すと
優しく微笑みながら頷いてくれる

花も空も雲も彼女と一緒に見ていきたい
ずっと一緒にいたい
離したくないな

そう思いながら彼女を背中からそっと抱き締めた

「ふふ……智さん……ドキドキさせないで」

「ドキドキしてるの?」

「してる」

俺の右手を自分の左胸に当てて笑った
俺はそのまま彼女の心臓の動きを感じた

「大好き」

「俺も大好き」

可愛くていとおしくてたまらない
たった一人の人を見つけた気持ちになる

しばらくそのまま黙って、うろこ雲を見ていた



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テーマ : 大野智
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イン・ザ・ルーム  勝手にサイドストーリー
派手過ぎないピンクの口紅が好みだった
気づくと背中が全て見えるドレスの彼女をずっと目で追っていた

テーブルからシャンパングラスを取るときも
口に運んで飲み干す時さえ視線を外せなかった

ボブスタイルの髪は艶やかで軽やかに動き
近づいたら良い香りがしそうだった

どのくらい見つめていただろうか
彼女がやっと俺に気づいた

ほんの数秒見つめ合った
先に視線を外したのは彼女だったが すぐにまた戻された

一瞬視線を外されて また戻される事が
こんなに動揺するものかと思うほど胸が高鳴った
その時の視線は既に意味を含んでいて俺は確信した

良いんだな

彼女に近づく前にボーイが持つトレイからピンク色のシャンパンを二つ取った

彼女に差し出す

「名前なんて言うの?」

「名前なんていらないんじゃない?」

「そうだね」

窓に近づき夜景を見る

「もっと綺麗に見える場所知ってるんだけど」

「良いわね」

お互いに何も知らないままで二人っきりになれる場所へ行く
部屋に入ってすぐ抱きしめキスをした
口紅が俺の唇に付くと人差し指でなぞった

見上げる表情に先を急ぎたくなる
露わになっている背中を触りながら首筋に唇を付けると
彼女が吐息を漏らし
俺はもう止まらなくなる

名前を聞かずに始めた
左手の薬指に指輪があったが もう止まらない

焦る気持ちを隠しながらゆっくり愛して一つになった
胸が重なり鼓動を感じる

手を絡ませると指輪に触れた

愛おしいと思ったその瞬間がこれからも続けば良いのに
たった一度気持ちのまま繋がった二人
部屋を出て行くまでの関係だけど
そのときは愛おしいと感じた

指輪の人の元へ帰って行く彼女
名前を知らずに別れたが
後から上司の2番目の若い妻だと知った

忘れられないが忘れようとした
もう会うことはない





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三日月  勝手にサイドストーリー
あの人を想うと眠れなくなる
いくら胸を熱くしても
もう会えない人

ずっと一緒にいると言ってくれた
その約束を信じていた
信じる事が出来た

それは難しい事だとわかっていたけれど
見つめ合って指を絡ませて抱き合うたび
それが本当になると思っていた

突然の別れの言葉に驚いて泣いた私を
強く抱き締めて言った
俺のわがままを許して欲しい
一緒にいられなくなったんだ

どうしてなのかは聞けなかった
いつかはこうなると
わかっていた事だから

しがみつく私を振りほどこうとした貴方
でもその力は弱くて優しかった

最後に抱かれて一人ベッドに残された

部屋の鍵を置く音が聞こえる
閉まったドアは
もう開かないだろう

本気なんだわ
もうここには来ないつもりなのね

何があったの?
私がいけなかったの?

謝るだけだった貴方を
今でも嫌いになれないでいる

せめて夢で会いたい
あの頃のように
優しい目で私を見つめて
優しい手で私に触れて
柔らかい唇で私を溶かして欲しい

幸せすぎて涙が溢れてしまう私に
いつもそっと言ってくれた

泣かないで おやすみ



朝が来ないでと願うのに
目覚めると明るい光が満ちている

また今夜の夢に来てくれる?
夢でしか会えないのならそれでも良い
待っているからお願い
貴方に会いたい

貴方は今、どこにいるの?
誰かと一緒に同じ夢を見ているの?
誰かを優しい手で愛しているの?
どうして私ではないの?

そう思いながら眠りにつく
貴方の顔を思い出して
貴方の声を聞きながら

そっとおやすみ




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プロフィール

satoco

Author:satoco
嵐のファンになり13年目ですが、
活動休止を機にファンクラブから離れました
お茶の間ファンではなく、一般人です

大野智さんが活動を始めるまでは、一般人として感じた事を書くことにします

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