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妄想物語 智の恋 ターコイズブルー 終
井の頭公園でのアート市
以前から参加してみたかったイベントだった

今年は抽選に当たったので
初めて出展する

彼と私の大好きな公園
ハンドメイドの店の他に
食べ物屋さんやハンドメイドの体験ブースがある

いろいろなジャンルのミニコンサートもあって
一日楽しめるイベントになっていた

その中に私もお店を出せる
横浜から運転して行く自信がなかったので、大野さんに相談すると
車を出してくれると言う

現地集合で、いつも手伝ってくれる友達夫婦と斎藤さんが来る予定だった

時間通りに着くと斎藤さんが来ていた

「おはようございます
朝早くからすいません」

「俺の家からは近いからね」

「良いですね」

「智 朝から彼女と一緒で良いなあ」

「だろ?夕べ泊まっちゃった」

「そうかよ ふん どうせ同じマンションなんだからいつもどっちかの部屋に一緒にいるんだろうよ」

「まあね ふふふ」


私のブースは児童公園の近くで
木漏れ日がキラキラする良い場所だった

5人でテーブルを組み立て
麻布を広げたり
品物を並べるための棚やかごなどを出し
アクセサリーを並べたりした

友達夫婦は並べ終わると公園内を散策に行った

斎藤さんは持ってきた椅子に座り
店主の雰囲気を出して座っている

大野さんは今日は
ずっと一緒にいられると言う
夕べから今夜遅くまで側にいることが嬉しい

斎藤さんは何か会ったときに助けてくれるそうなので心強かった

大野さんは早速サクラになって
向こう側でアクセサリーを選び始めた

キャップを被りマスクをしているので
気付かれることはないだろう

斎藤さんと私が店の人間で大野さんがお客さんの振りをして
会話していると
通りすがりの人が立ち止まってくれる

「素敵だわ~
このラップブレス芸能人がよくしてるのと似てるわ」

「そうですか
どうぞ着けてください」

「良いんですか?」

「はい」

そういうと斎藤さんが若い女の子の腕に巻いて留めてあげる
そんな仕草の似合う人だ

「素敵ですよ よくお似合いだ」

女の子は そんな言葉までかけられて嬉しそうに微笑み買ってくれた
ラッピングしようとしたがそのまま腕に着けて行った

「斎藤さん お上手」

「そうか?じゃあこれからもずっと一緒にやろうか」

冗談に決まってるのに大野さんが口を挟む

「ちょっと やめてよね
斎藤さんには感謝してるけど奈々美さんは絶対に俺だけなんだからね」

「わかってるよ
だったら智・・・もっと宮崎さんの事 ちゃんとしてあげなよ」

「うん それを言われると弱っちゃうんだよね
ちゃんとしたいけど まだ待っててとしか言えないんだ ごめんね」

「これ以上何もいらないんだから良いのよ」

「二人きりにしてやるか
コーヒー買って来てやるよ」

斎藤さんは 他の店を眺めに行くと言って立ち上がった

「旨そうなものあったらメールしてよ」

「おう」


こんな風に店の後ろに座って道行く人たちを眺めたり
公園で遊ぶ小さな子供の声を聞いたり
時々立ち止まってくれるお客さんと話をして
私の作るものを買ってもらう

隣には世界で一番大事な人がいる
何て幸せな時間なんだろう

彼のマスクした顔を見て
優しく笑う目を見て抱きつきたくてたまらなくなっている

「あなたをすごく好き
私は今とっても幸せよ」

「俺も今そう思ってた
奈々美が本当に好きだよ」

初めて呼び捨てされてドキドキし
我慢しきれなくなって抱きついた

「おいおい…こら」

「だって…」

すぐに離れたが
嬉しくて彼の顔を見つめていた

ターコイズブルーのブレスレッドとシルバーのリングが
私たちをいつまでも繋いでいてくれる気がした



終わり



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テーマ : 大野智
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妄想物語 智の恋 ターコイズブルー その52
斎藤さんの車をマンションの前で待っていた

約束の時間に現れた斎藤さんは
前と変わらず優しい顔で微笑んでいた

「こんにちは」

「わざわざ
ありがとうございます」

トランクから荷物を降ろすと
部屋まで運ぼうかと言ってくれた

「大丈夫です
ありがとうございました」

「これからもアクセサー作家さんとお付き合い続けられるよね?」

「はい
よろしくお願いします」

「怒ってない?」

「ええ…怒ってません」

「智も?」

「はい
大丈夫だと思います」

「そうか…良かった
何かあったら役に立たせてよね」

「そうですね
何かあったら助けてもらいたいです」

「良かったよ
じゃあまた…
新作出来たら知らせてね」

「はい
メールしますね」

「待ってる」



長身で顔も良くて優しい人
そんな人が私の作る物に興味を持ってくれている
嬉しいことだわ

でも同じ時に知り合った大野さんに惹かれた
不思議な事ね

出会いって不思議な事だわ
出会うだけでなく、お互いの声を聞くなんて滅多に起こらない事だし
また次の機会があるなんて思わない

それが続くと運命の人のように感じるのかしら

始めは斎藤さんと話をしたことが始まりだったんだわ

次に斎藤さんと会ったとき
隣には大野さんがいた

私の気持ちはその時に決まっていたわけではないのに
どんどん大野さんに惹かれてしまった

大野さんの真っ直ぐな気持ちが嬉しくて
今では一緒でないといられなくなっている

離れたくない
ずっと一緒にいたい
こんな気持ちになるのが怖かったのに
今ではこの苦しさもいとおしい気持ちになっていた

会えると嬉しくて
見つめられると幸せで
触れ合うと離れたくなくなって
サヨナラする時はいつも悲しい

同じ事の繰り返しだけど
それでもまた会いたい




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テーマ : 大野智
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妄想物語 智の恋 ターコイズブルー その51
落ち着いてから斎藤さんのマンションを出た

駐車場に置いてある彼の車に乗った

「もう遅いから駅までで良いからね」

「そんなこと言わないで家まで送らせてよ」
 
「大野さんが すごく遅くなっちゃうから 良いから
大丈夫だから駅までで」

「そう?悪いね
じゃあ駅まで送る」

「うん ありがとう」

「そういえばさ
斎藤さんの車に荷物積んだままなんじゃないの?」

「あ・・・ほんとだ
忘れてた・・・」

「全くもう~
二人とも何やってんだか…」

「あとでメールするわ」

「でも斎藤さんと何もなくて良かったよ
本気で心配してたんだよ」

「あるわけないじゃない」

「でも抱きしめちゃったって言ってたじゃない」

「それは本当だけど」

「でも安心したよ
俺は奈々美さんを信じてるし
まあ斎藤さんだって本当はそんなことする人じゃないのもわかってるんだ」

「うん そうよね」

「でも これからもずっと俺だけだよ?」

「そうよ
こんなに好きなのに」

「ごめんね
早く引っ越しするから待ってて
いつも俺・・・待たせてるよな」

「うん」



吉祥寺駅から電車に乗って
すぐに斎藤さんにメールした

(今日はありがとうございました
荷物を預けたままになってしまい すみません
今 吉祥寺駅から乗ったところです)

(そうでしたね
家に帰ってから気がついたんだよ
明後日横浜方面に行く仕事があるから
持って行きたいんだけど大丈夫かな)

(もちろん大丈夫です
御手数お掛けします
よろしくお願いします)

(じゃあまた時間をメールします
智怒ってなかった?)

(怒ってましたよ
なんて冗談です
そんなことする人じゃないって言ってましたけど・・・)

(そうか~本当に悪かったと思ってる)

(もう良いんです
では よろしくお願いします)

(了解)



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妄想物語 智の恋 ターコイズブルー その50
彼の胸に顔を埋めると
頭を撫でてくれた
顔を見たくなって頭を上げる
彼の目に私が映っているのを確かめた

彼は私の背中を優しく撫で続けた
もうずっとこうしている
体を離したくなかった

「大野さん
私達これからどうなるの?」

「そうだな
秘密の付き合いになるな」

「そうよね
ずっとよね
一緒に浅草橋になんて行かれないよね」

「そうだな
また写真なんて撮られたら今度は言い訳できなくなる
本当にごめんね」

「わかってるわ
でも離れていたくない
ごめんなさい
こんな事言ったってどうしようもないのに」

「ごめんね
俺…引っ越そうと思ってるんだ
今のマンションはもう知られてるし…」

「うん どこに?」

「横浜は?」

「本当?近くに来てくれるのね」

「うん 同じマンションに」

「私のマンションに?
本当なの?」

「実はもう調べてある
あったんだよ 空きが…」

「え?
そうなの?嬉しい
別れなくて良いのね」

「別れるもんか
俺の一番大切な人になったんだから」

「ほんと?
会いたくて会えなくてずっとあなたの事考えて
もしかしたらもう終わるんじゃないかって思って…」

「泣かないで
大丈夫なんだから」

「うん
今までこんなに一人に戻るのが淋しかったのは初めてで…」

「だから一緒にいようね」

「うん」

嬉しくて涙が止まらなかった
彼が手で拭ってくれるけど
溢れてくる涙の方が多くて
顔中 涙で濡れてしまった

「これじゃあティッシュじゃ間に合わないよ
タオル持ってる?」

私のバッグからハンドタオルを取り出して拭いてくれた

「泣き過ぎ…」

「うん ごめんなさい」




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テーマ : 大野智
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妄想物語 智の恋 ターコイズブルー その49
次の日も斉藤さんに普段通り接することが出来た
斎藤さんも何もなかったような顔をしていた

大丈夫な気がした

昨日より大勢の人達が高原のイベントを楽しんでいた
私のブースも賑わって
用意していた椅子に座る間も無かった
斎藤さんも私と同じようにお客さんと接してくれて
会計もラッピングもやってくれた

終了時間の5時を過ぎて
すべてを片づけ車に乗せて東京に向かった

今日はお客様が絶え間なかったので
大野さんに一度もメールが出来なかった

帰りの車からメールしようと思っていたのに
高速に乗るとその振動で眠くなり
ずっと寝てしまっていた

「宮崎さん 着いたよ」

目を開けると斎藤さんのアトリエのあるマンションの駐車場だった

「あ・・・いけない
今日一度も大野さんにメールしてなかった」

「そうなの?
忙しかったからね
もう来てるかもよ」

「そう?」

思わず笑顔になる私を見て言った

「本当に智の事が好きなんだね
幸せ者だな」

「そうですか」

「そうだよ
あの事黙っててくれるかな
怒られちゃうよ」

「話そうかと思っていたんですけど」

「そう?
まあ良いか
宮崎さんの好きなようにして」

「話さないのもいけない気がするから
きっと私も怒られるけど」

「なんで?悪いのは俺だけだよ」

「いいえ 私がこんな事 頼んだからいけないんだわ」



「何がいけなかったって?」

大野さんの声がした

「お前 いつからそこにいたんだよ」

「駐車場に車停めて降りたら二人が歩きながら話してるから・・・
何かあったの?奈々美さん?
どうかしたの?飲み過ぎたんだろ」

「うん
飲み過ぎました
今日あなたに会えるって聞いて嬉しくて」

「それで間違いをしちゃったって?」

「智 やめろよ
何もないよ
俺が勝手に抱きしめちゃって
突き飛ばされて怒られたんだ」

「そうなの?」

「そうよ
斎藤さん 酔ってたからですよね」

「そうなんだ
智・・・ほんとにごめん
あまりにもワンピースが可愛くてついね・・・」

「やめろよな」

大野さんは口では乱暴に言っているけど
私を見る目は優しいままだった

「じゃあ俺帰るから」

斎藤さんは私達だけ残して帰ってしまった

「今日 メールしてくれないから心配してたんだよ
何かあったんじゃないかって」

「今日はお客様がすごくて
帰りの車でメールしようと思ったのに
高速乗ったら寝ちゃって・・・ここに着くまでずっと寝てたの
ごめんなさい」

「良いよ もう
斎藤さんも困った人だね~」

「うん・・・びっくりした」

「会いたかったよ
もうずっと会いたかった
奈々美さんの夢を見たんだ
マッパで俺に迫って来るの」

「嫌ね
そんな夢」

「早く抱かせて」

「ここで?」

「うん だってさあ・・・ずっと会いたくて抱きたくて…」

強く抱き締められて
頭を撫でられて
顔中キスされた

とっくに準備が出来ていた
会う前から?会った瞬間に?

大きなソファーに寝かされた時には
もう普通じゃなくなっていた

今まで何度想像したか
あなたの手や唇の動き
体の動きや吐息の熱さ

今まで感じた事がないほどの感覚に初めて涙が流れた




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satoco

Author:satoco
嵐のファンになり13年目ですが、
活動休止を機にファンクラブから離れました
お茶の間ファンではなく、一般人です

大野智さんが活動を始めるまでは、一般人として感じた事を書くことにします

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